07 定冠詞の仲間 定形動詞の位置 否定文の作り方

§1 定冠詞の仲間

【要点】
■冠詞の仲間には「定冠詞」を倣うものがあります。次のような表現です。

dieserディーザー(=this), jenerヤェーナー(=that), jederヤェーダー(=every), welcherヴェルヒァー(=which)

■これらは、辞書などの見出しでは、男性の主格の定冠詞derを真似た綴りが語尾に付いています。

例:
dieserer

■この語尾の部分が名詞の性と格に応じて変化します。


定冠詞の仲間dieserの変化
主格特殊な目的格目的格
男性dieserディーザーdiesemディーゼムdiesenディーゼンデン
女性dieseディーゼdieserディーザーdieseディーゼ
中性diesesディーゼスdiesemディーゼムdiesesディーゼス

■jener/jederも同じ要領です。

例:

Werヴェア hat dieses Hausハウス?
誰がこの家を持っているのか?
Liebstリープスト du jene Frau?
君はあの女性を愛しているのか?
Jedes Mädchen bekommtベコムト ein Geschenkゲシェンク.
どの女の子もプレゼントをもらう。

■welcherを使うと疑問文になります。

例:

Welchesヴェルヒェス Buchブッフ liestリースト du?
君はどの本をよみますか?
* liestは不規則動詞lesenレーゼン 読む が幹母音変化したものです。lesen → du liest, er/sie/es liest注意
注意 語幹が-s/ß で終わる動詞の定形は2人称単数の語尾-stのsが取れます。従って、2人称単数と3人称単数の語尾は同じになります。

§2 定動詞の位置

【要点】
■名詞は格を示すので、文中での位置は英語よりも自由です。

例:

Ein Geschenk bekommt jedes Mädchen.
どの女の子もプレゼントを貰う。
* 定形動詞の語尾と意味の上からjedes Mädchenが主格の主語だと分かります。従って、文頭にあるein Geschenkは主語ではなく目的格の目的語です。

■名詞に対して定形動詞の位置には決まりがあります。文頭から、意味の上でのまとまりを考えて2番目に必ず置かれます。

【重要】「定形動詞」または「定形」「第2位」と呼ばれます。
* 単語の数で2番目ということではないので注意してください。

§3 否定文の作り方

【要点】
■否定語のnichtニヒトで否定文が作れます。否定したい表現の直前に置きます。

例:

Die Kirche ist nicht hochホッホ.
その教会は高くありません。
* 形容詞hoch 高い を否定します。

定形動詞を否定するnichtは、上の「定形動詞第2位」のルールに反してしまうので、定形動詞の直前にはnichtは置けません。文末に置きます

例:

Ich besucheベズッヘ meinen Onkelオンケル nicht.
私は叔父のもとを訪れません。
* meinen Onkelを否定するのではなく、定形動詞のbesucheを否定しています。meinen Onkelを否定すれば、定形動詞besucheは活きているので、「叔父以外の誰かを訪問する」という意味を暗示してしまいます。

■否定したい名詞が不定冠詞付きで想定される場合、または無冠詞で使われる場合は、keinカインという否定語を名詞の直前に置きます。これは英語のnoに相当しますが、ドイツ語では不定冠詞の仲間です


否定冠詞keinの3つの格
主格特殊な目的格目的語格
男性keinカインkeinemカイネムkeinenカイネン
女性keineカイネkeinerカイナーkeineカイネ
中性keinカインkeinemカイネムkeinカイン

例:

Meine Frau trinktトリンクト kein Bier.
私の妻はビールを飲みません。
* Mein Frau trinkt ein Bier/Bier.を想定した否定文。食べ物・飲み物はしばしば無冠詞で使われます。