09 助動詞 werden動詞と未来の表現

§1 助動詞

【要点】
■ドイツ語には以下のような助動詞があります。
* 日本語の教科書では「話法の助動詞」と呼んでいます。一般に、英語でもドイツ語でも「助動詞」と言い慣わされているものは、言語学の専門から言うと「話し手の考え、気持ち」を表す表現です。これを専門的には「法(modality)」と言います。そこで日本語の教科書では「話し手の<法>」という意味で「話法の」という但し書きがついているのです。ちなみに、英語では「直接話法」「間接話法」がありますが、これらはドイツ語の場合の「話法」とは何の関係もありません。


dürfenデュルフェン:[許可]~してよい、[否定文で]~してはならない
könnenキュンネン:[可能性]~できる、~かも知れない
mögenミョーゲン:[推量、好み]~かも知れない、~を好む
müssenミュッセン:[必然性]~ねばならない、~に違いない
sollenゾルレン:[主語以外の意志]~すべきだ、~だそうだ
wollenヴォルレン:[主語の意志]~するつもりだ
möchtenメヒテン:[願望]~したい

■文中では助動詞は現在人称変化(定形)して「第2位」の位置に置かれます。以下は助動詞の「現在人称変化」の表です。

(dürfen) (können)
(mögen) (müssen)
(sollen) (wollen)
(möchten)
話法の助動詞の現在人称変化
主語dürfenkönnenmögenmüssensollenwollenmöchten
ichdarfダルフkannカンmagマークmussムスsollゾルwillヴィルmöchteメヒテ
dudarfstダルフストkannstカンストmagstマークストmusstムストsollstゾルストwillstヴィルストmöchtestメヒテスト
er/sie/esdarfダルフkannカンmagマークmussムスsollゾルwillヴィルmöchteメヒテ
wirdürfenデュルフェンkönnenキュンネンmögenミョーゲンmüssenミュッセンsollenゾレンwollenヴォレンmöchtenメヒテン
ihrdürftデュルフトkönntキュントmögtミョーグトmüsstミュストsolltゾルトwolltヴォルトmöchtetメヒテット
siedürfenデュルフェンkönnenキュンネンmögenミョーゲンmüssenミュッセンsollenゾレンwollenヴォレンmöchtenメヒテン

■助動詞が文で使われると、動詞の不定形が文末に置かれます。

例:

Ich lerne Deutschドイッチュ.
私はドイツ語を習います。
* 動詞の定形lerneが「第2位」に置かれています。。
Ich muss Deutsch lernen.
私はドイツ語を習わなければなりません。
* 助動詞の定形mussが「第2位」に置かれ、動詞の不定形lernenが文末に置かれています。

■助動詞が使われた文を否定するときは、文末をnicht + 動詞の不定形の語順にします。

例:

Du darfst hier nicht rauchen.
君はここでたばこを吸ってはいけない。
* dürfenとnichtを一緒に使うと「許可」の否定ですから、「禁止」の表現になります。

§3 werden 未来の表現

【要点】
werdenヴェルデン(=become)の人称変化は注意が必要です。


werden
現在人称変化
主語werdenヴェルデン
ichwerdeヴェルデ
duwirstヴィルスト
er/sie/eswirdヴィルト
wirwerdenヴェルデン
ihrwerdetヴェルデット
siewerdenヴェルデン

■主語になる名詞の他に主語とおなじ格の補語が必要になります。sein動詞と同様です。

例:

Renaレナ wird Ärztinエルツティン.
レナさんは女医になります。
* ドイツ語では補語は多くの場合無冠詞ですが、格は主格です。
* die Ärztin: 女医 は男性名詞der Arztアルツト: 医師 の女性形です。ドイツ語では職業名は原則男性名詞で、語尾に-inを付けると女性名詞になり、職についている女性を指すことになります。


■werdenを助動詞として使うこともできます。意味は「未来の推測 ~だろう」です。文末に不定形の動詞を置きます。

例:

Rena wird an der Aogaku Uniウニ Deutsch lernen.
レナさんは青学でドイツ語を習うでしょう。
* die Uni = Universitätウニヴェアズィテート