10 名詞の複数形

1.名詞の複数形

【要点】
■ドイツ語の名詞の複数形にはいくつかのパターンがあります。
■まず、男性名詞、女性名詞、中性名詞という名詞の性別に「大まかに」対応した複数形語尾が3つあります。
■これに単複同形および外来語の名詞の複数形語尾の2つが加わります。
■そして、以上のそれぞれの場合で、さらに、名詞の綴りの中に現れるa,o,uの3母音が変音(Umlaut、ウムラウト)するもの・しないもがあります。


名詞の複数形
単数形複数形
同形1der Lehrer 男性教師die Lehrer
同形ウムラウト2der Vater 父親die Väter
e型3der Tisch 机die Tische
e型ウムラウト4die Wand 壁die Wände
er型5das Kind 子供die Kinder
er型ウムラウト6das Buch 本die Bücher
n型7die Karte カードdie Karten
en型8die Arbeit 仕事・勉強die Arbeiten
s型9das Kino 映画館die Kinos

注 --------------------------------------------------
1.-erで終わる男性名詞はこのパターン。
2.すべてではないが、a,o,uがウムラウト化するものがある。die Mutter 母 は女性名詞だが、-erで終わるため単複同形、しかもウムラウト化してdie Mütterとなる。der Vaterは男子名詞なので単複同形、かつウムラウト化してdie Väter。
3.男性名詞に多いパターン。
4.すべてではないが、a,o,uがウムラウト化するものがある。
5.中性名詞に多いパターン。
6.このパターンでは母音a,o,uは必ずウムラウト化する。
7.-eで終わる名詞の多くは女性名詞。ただし、代表的な例外に der Name 名前,das Ende 終わり などがある。しかし、性別にかかわらず、-eで終われば複数形は必ずnを付けて作る。a,o,u母音のウムラウト化はない。
8.-eで終わらない女性名詞は、-enを付けて複数名詞を作る。男性名詞を女性化する-inが付く場合はnを重ねる要領で、-nenを付けて複数形を作る。例:die Spielerin 女優 (= der Spieler 男優+ in) → die Spielerinnen. a,o,u母音のウムラウト化はない。
9.外来語の名詞がこのパターン。外来語は単数では中性名詞。ドイツ語の名詞は多くが子音または母音のeで終わる。e以外の母音a,o,i,uで終わる名詞は外来語の可能性が高い。例:das Auto 車 → die Autos a,o,u母音のウムラウト化はない。
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■名詞は単数では男性、女性、中性の性別をしますが、複数では性別は考えません。複数名詞に付く定冠詞の格変化は女性名詞に似ていますが、特殊な目的格・3格では異なり、しかも名詞そのものにnの語尾が付きます。定冠詞の仲間も同様です。


複数名詞の格変化
複数名詞女性名詞
1格die Wändedie Wand
2格der Wändeder Wand
3格den Wändender Wand
4格die Wändedie Wand

■不定冠詞は名詞の複数形には付きませんが、「否定冠詞」のkeinは名詞の複数形の前に付くことができます。その場合の格変化は上記、定冠詞の格変化と同様です。


keinの格変化
複数名詞の前で
複数名詞単数名詞
1格keine Kinderkein Kind
2格keiner Kinderkeines Kindes
3格keinen Kindernkeinem Kind
4格keine Kinderkein Kind

■mein, dein, sein, ihrなどの不定冠詞の仲間も複数名詞の前に付くときは、keinの場合と同様です。